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けり其後はかの御所にばけ物なかりけり
【603】水無瀬(みなせ)山のおくにふるき池有みづとりおほくゐたり
くだんのとりを人とらんとしければ此池に人とり有て
おほく人しにけり源馬允(みなもとのむまのぜう)仲隆(なかたか)薩摩守(さつまのかみ)仲/俊(とし)新馬介
仲/康(やす)此兄弟三人院の上北面にて水無瀬殿(みなせとの)に祗候(しこう)
の比をの〳〵相(あい)儀(ぎ)してかのみづとりとらんとてもちなは
のぐなど用意して行むかはんとするをある人いさめ
て其池にはむかしより人とり有ておほくとられぬはな
はだむかふべからずといひければまことに無/益(やく)の事也とて
とゞまりぬ其中に仲俊(なかとし)一人思ふやうさるとても人に
【上欄書入れ】14
【柱】古今巻十七 〇十三