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翻刻
【柱】古今巻十七 〇十五
と思ふに次第にとをく成けりこはいかにとあやしく思ふ
程に此僧共立かこめて其中に一人かづら縄(なは)をもちて
維蓮坊(ゆいれんぼう)に打かけゝりはやくしはらんとするにこそと思
て剱(けん)をぬきてこれをあはくにかづらみなきられてのき
にけりかくする事たび〳〵に成けれどもしらずして法師共
うせぬそれより維蓮坊はかへりて猶此行をいたす又次
の日山ぶしあかり障子(しやうじ)をあけて来れりさきのごとく
他念なく十/羅刹(らせつ)を念じ奉てゐたるに天狗手をさし
やりて維蓮坊のかいなをとりていざ給へといひて引いだ
さんとしけり維蓮坊すまひて出ずかくからかふ程に