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翻刻
【柱】古今巻十七 〇十六
たがをとなひしてひしめきいとなむ客人(きやくしん)入らせ給
たりといふ程に法師一人/高杯(たかつき)にさかな物すへてもて
来てすえたり又/鋹(てう)【書陵部本「銚」】子(し)に酒入て来れり是まいり候へ
とすゝむるを見れば此さかなにもれるもの共すべて
見もしらぬ物也ともかくも物いはずたゞ三宝に身を
まかせてかひつくなひてゐたればしきりに是をすゝ
む断酒(だんしゆ)のよしをいひてのまねば此/酌(しやく)取の法師いか
にも御酒(みき)まいらぬよしをおくのかたへいひければさらば
是をまいらせよとて則ゆゝしき美膳(びせん)を取出したり
是も又つや〳〵見もしらぬ物共をとりそなえたり