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翻刻
【柱】古今巻十七 〇十七
け給ふにこそとたうとく忝事限なしさるにてもそ
こらの物共もいづちへうせぬらんと思ふに或は縁のつかば
しらのかくれ或はなげしたるきの間なんどにわづかに
ねずみ計の身に成て小法師ばら身をそばめ世を
おそれてかくれまどひおりけり維蓮房を見ておそれ
たる事あさましげ也其童子ひじりをよびておそれ
思ふ事なかれとて一人はさきに立壱人はうしろにたちて
おはしますはじめきたる時ははる〳〵と野山をこえ空をかけり
やゝひさしかりつるに此童子の御うしろにしたがひては
たゞ須臾のあひだに本坊に行つきにけりとなん