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翻刻
しこうしたりけり主上此こと葉を聞しめして孝
時これはきくか其用意もせぬかいかゞして出べきと
仰事有けるに新(しん)蔵人は御所のかたへ参りて孝時(たかとき)
をたづぬるにあはずちからをよばでかへりつきてその
よしをいふに康光(やすみつ)がいはくむかし雪中のたかんな
しはすのやまもゝもねがふにしたかひてもとめ
出しけりこれこゝろざしのふかきによりて也藤兵衛尉
まさしくけさ迄つねの御所に候つる也すみやかに
内侍(ないし)などにうかゞひ申され候へといふ主上又孝時
此うへは只出よわざと中〳〵取つくろふべからずそれ
【上欄書入れ】14
【柱】古今巻十八 〇十二