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翻刻
【柱】古今巻二十 〇六
になりぬればうちとけ奉らん事はやすけれ共もし
さもあらばかならず死に給ふべき也といひてきかず
おとこたへしのぶべくもおほえずして猶あながちに
いへば女せんかたなくおぼへてかくまでねんごろに仰ら
るゝ事なればいなみがたしさらばわれ御命にこそか
はりて仰られんにしたがひ侍らめ其心さしをあは
れとおぼさばわがために法花経をかき供養(くやう)して
とふらひ給ふべしといひてうちとけたれば男さし
もの事はあらじとや思ひけんはやくほいとげてげり
夜もすからかたらひなくさふに思はしき事かぎり