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すでにぐして入けり宗南房さしもよくやくそくしつる
むねを皆そむきてことに礼法をきびしくしてせめさい
なみて人よりもことにいさめければ西行なみだをながし
て我はもとより名聞をこのまず利養(りやう)を思はずたゞ
けちえんのためにとこそ思つる事をかゝる驕慢(けうまん)の
職(しき)にて侍けるをしらで身をくるしめ心をくだく事こそ
くやしけれとてさめ〴〵となきけるを宗南房聞て西
行をよひて云けるは上人道心/堅固(けんご)にして難行苦(なんきやうく)行
し給ふ事はよもつてしれり人もつてゆるせり其やんごと
なきにこそ此事をばゆるし奉れ先達(せんだつ)の命に有て身を
【柱】古今巻二 〇二十九