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翻刻
【柱】古今巻二 〇二十九
くるしめ木をこり水をくみあるひは勘(かん)各(ほつ)【他本「発」】のことはを聞
或は杖木をかうふるこれ地獄(ぢごく)の苦(く)をつくのふ也/日食(にちじき)す
こしきにしてうへしのびがたきは餓鬼(がき)のかなしみをむくふ也
又おもき荷(に)をかけてさかしきみねをこえふかきたにをわ
くるは畜生(ちくしやう)のむくひをはたす也かくひねもすに夜も
すがら身をしほりてあかつき懺法(せんぼう)をよみて罪障(ざいせう)を消(せう)
除(じよ)するは已に三悪道(さんあくどう)の苦患(くげん)をはたしてはやく無垢無悩(むくむのふ)
の宝土(ほうど)にうつる心なり上人/出離生死(しゆつりしやうじ)の思ありといへ共この
心をわきまへずしてみだりがはしく名聞利養(めうもんりやう)の職(しき)也と
いへる事はなはだおろか也とはぢしめければ西行たな