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同国/三室池(みむろのいけ)の龍(りやう)にとられけり龍王(りうわう)よな〳〵かよひけるを
ある夜ぐして行を父(ちゝ)ゆきがたを見てげり後日に
其所へ行て此/女(むすめ)にあひたりければ檜皮屋(ひはだや)の家(いへ)を現(げん)
じてぞ見せけるがまことにはなかりけりその女明年
の七月/河尻(かはしり)へゆくべしとなんいひける
【694】摂津(せつつの)国ふきやと云所に下女ありけり夏(なつ)昼(ひる)ねしたり
けるに家のたる木に大成くちなはまとひ付てあり
けり此女のうへにて尾(を)をはたる木にまとひてかしらを
さげて落(をち)かゝらんとしけるが又ひきかへし〳〵する事
たび〳〵になりにけり女が夫ふしぎのやうかなとおもひて
【上欄書入れ】20
【柱】古今巻二十 〇十六