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翻刻
て此ねたる猿(さる)かたはらにゐたりしばし計ありて
猿のあしをつゝきけり猿猶はたらかず死にたる様に
てあれば烏(からす)次第につゝきてうへにのぼりて目をくじ
らんとしける時猿烏の足を取てをきあがりにけり
其時残の猿二疋出来りて長きかづらを持てからすの
あしに付てげり烏とびさらんとすれ共かなはず扨やがて
川におりて烏をば水になげ入てかづらのさきを取て一
疋は有今二疋は川上より魚(うを)をかりけり人の鵜(う)つかひ
けるをみて魚をとらせんとしけるにやふしぎにぞ思
よりたりける烏は水になけ入られたれ共其ゑき
【上欄書入れ】23
【柱】古今巻二十 〇十九