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翻刻
行方をしらずはやく此猿/他(た)の郡へ行てげり或人
のもとに白栗毛(しらくりけ)なる馬をかひける馬屋に至て
くだんの馬をぬすみてげりいづくにてか取たりけ
ん下臈(げらう)の着(き)るてなしといふ布着物を着てかまを
腰(こし)にさしてあみがさをなんきたりける其馬に打
のりてひじりの許へ行けるを馬ぬし追(をひ)て来けり
猿かねて其心をえて人ばなれの山のそは野中などを
来ければ馬ぬしもみあはで人々に問ければ其山のそは
其野の中をこそ十四五計成/童(わらは)その毛の馬にのり
て行つれとこたへければ其道にかゝりて追て行に
【上欄書入れ】24
【柱】古今巻二十 〇二十