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翻刻
【柱】古今巻二十 〇二十
はやく馬主のこざりけるさきに此さるひじりのもと
に来て馬つなぎて何とかいふらんひじりにむかひ
てさま〴〵にくどきごとをしける折ふし馬主追て来
けり上人此次第をありのまゝにはじめよりかたりて
猿を見せければ馬ぬしかく程のふしぎにて候はんいか
でか此馬返し給候べき畜生(ちくしやう)だにも如法経の助成(じよじやう)
のこゝろざし候てかゝるふしぎを仕候にまして人倫(じんりん)
の身にてなどか結縁(けちえん)したてまつらざらんすみやかに
此馬を法花経に奉るべしといひてかへりにけり
なさけ有馬ぬし也此事更にうきたる事にあら