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翻刻
【柱】古今巻二 〇三十
此水をば何の料にほるぞと侍りければくたんの承仕(じやうし)こ
たへていはく本より堀はじめてし水を堀とゞめさせ
給ひて制止(せいし)給べきやう候はす又かの僧の云申所尤いはれ
たり水の末(すへ)をばながさんするそとてほそき谷(たに)川をほり
ながしければ水きはめてほそく落(をち)けるを此水はほそ
く見ゆれども八功徳水甘露利益方便(はつくどくすいかんろりやくはうべん)にてあらんずる
ぞよく〳〵精進(しやうじん)してくむべき也といふと見て夢さめ
にけり去ほとにくだんのうしろ戸(ど)のみぎりの下にうつゝ
に水有/貴(き)浅(セイ)【他本「賎セン」】くみけれ共つきざりけり又くまざるときも
あまらずふしぎ成事也当時其水見へずいつ比よりうせに