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翻刻
【柱】古今巻二十 〇二十一
へずしてはひ出なんと云まことにとていふまゝにかへりた
る湯(ゆ)を穴の口にくみ入たりける程にあんにたがはず蛇(へひ)
出てびり〳〵とひろめきてやがて死(し)ぬかしこくをしへ
てん【「ん」は書陵部本「む」】さんなれ共いかゞはせんとてすてゝげり其次日の未(ひつじ)の
時斗【斗(ばかり)】にも其湯くみ入よとおしへつる女俄に病(やみ)出てあら
あつや〳〵とおめきいりくるめく事おびたゝし験者(げんざ)を
よびていのらするにくちなはの霊(れい)病者にあらは
れていかにいのる共かなふまじ大路(おほち)にてわらは人に
さいなまれつるたえがたさにしばし身をたすからん
とて其穴にはひ入たるは何のくるしければよしなきこと