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翻刻
ほどにしばしばかりありて此蛇くまたかのをりのもと
にすてに近付ぬ件のをりはほそき木をつちに打立て
有物にて侍るを此蛇をりのはざまよりかしらをさし入
てのまんとするをくまたか蛇の頭(かしら)よりも下(しも)五六寸計をさげ
てむずとつかみてげりつよくつかまれて蛇をりをひし〳〵
とまきけるが次第につよくまかれてをりの屋のうへ
やぶれて一所へとりよせたるやうになりにけりしもは
つちに打入たればはたらかず其時くまたか蛇のくび
をくいきりにければまとひつるもとけにけりそれゟ
蛇うせて人なやむ事なくなりて村里のよろこび
【上欄書入れ】38
【柱】古今巻二十 〇三十三