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てつゆもなげかざりけりあやしとおもふ程にこの馬
おなじさまなる馬をあまたぐして来にけりいとあり
がたき事なればしたしきうときよろこびをいふかゝれど
又よろこばずといひて是をもおどろくけしきなしかく
て此馬あまたをかひてさま〴〵につかふ間におきなが子
今いできたる馬にのりて落て右のかいなをつきおり
てげりきく人又おどろきとふにも猶くゐずといひて
けしきかはらず去程に俄に軍(いくさ)おこりて兵をあつめら
れけるに国のうちにさもと有ものゝ残りなく軍に
出てみな死にけり此おきなが子かたは成によりて
【上欄書入れ】42
【柱】古今巻二十 〇三十七