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翻刻
【柱】古今巻二 〇三十五
もちて帰入ぬさて山の中に二三日も居て出られずかく
する事二三日に一度かならず有けり文学坊此事を聞
てたゞ人のふるまひに非(あら)ず権者(ごんしや)の所(しよ)為也とぞいひける
此上人/暗夜(あんや)に聖教を見給ける大神基賢(おゝがのもとかた)が子に
光音(くはうをん)といふ僧かの上人の弟子にて侍を【けヵ】り年比/給仕(きうじ)し
て侍けるがかたりけるはさしもくらき夜火もともさず
して聖教を見給とて弟子どもにしか〳〵の所に有文
取(とり)て給へといはれければくらまぎれにさぐりて来を見て
此文にはあらずしか〳〵の文などの給けるふしぎなりし
事也かた夕暮(ゆふくれ)に光音(くはうをん)をよびて山寺のたゞ今程は