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我仏法を守護(しゆご)せんかために此国に跡をたれり上人我国
をすてゝいつくへかゆかんとするとの給ければ上人申給ひ
けるは此事信ぜられずまことならばそのしるしをし
めし給ふべしと申給ば汝われをうたがふ事なかれ我此
山に来りし時六十頭の鹿(しか)ひざをおりてうやまひしは我
汝がうへに六尺あかりてかげりはなれざりしゆへにわれを
うやまひしによりて上人に向(むかふ)てひさをおりし也上人又
申やうそれはまことにさりき玄【去ヵ】ながら猶うたがひ有すみ
やかにほんぶのふるまひにはなれたらん事をしめし給へと
申されければこの女房とびあがりて萱(かや)屋のむねに尻(しり)を
【柱】古今巻二 〇三十七