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翻刻
【柱】古今巻二 〇三十七
かけて座せり其顔の色/瑠璃(るり)のごとくにあをくすき通
口より淡をたらすその淡かうばしき事かぎりなしその時
上人/信仰(しんかう)して誠に此やうふかしぎ也年比/華厳(けこん)経の中に
ふしんおほかり悉(こと〴〵)く解脱(げたつ)し給へと申されければ御領状
有けり上人すゞりかみをとり出して所々を書いでゝとひ
まいらするに一々にあきらかに解脱し給上人涕泣随喜
して渡海(とかい)の事も思ひとまり給けりかの白淡(しらあは)のかうばしき
事他郷までにほひければ人あやしみつゝきほひあつまり
て拝みたうとぶ事かぎりなかりけり三ヶ月迄をり給は
でむねの上に御座有ける厳重ふしぎなりける事也