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翻刻
【柱】古今巻二 〇三十九
けるに年比もち奉りたりけるに小字の法花経を
香精童子(かうしやうどうじ)其かたちはみえ給はて声(こゑ)ばかりしてしり
さきにつきてこひ給けり様あるらんと思ひて奉にけり
そのゝち日にしたがひて名誉(めいよ)ありて東寺(とうじ)一の長者
法務(ほうむ)大僧正御持僧/牛車宣旨(ぎうしやせんじ)まできわめられ
たりしたうとかりし事也
後鳥羽(ごとばの)院/聖覚(しやうかく)法印参上したりけるに近来/専修(せんじゆ)
のともがら一念たねんとてわけてあらそふなるはいつれ
か正とすべきと御たつねありければ行をば多念にとり
信をば一念にとるべき也とぞ申侍ける