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翻刻
【柱】古今巻三 〇十三
とて其後此さたとまりにけり
建久の比中山太政入道殿大納言右大将にて県召除目(あかためしのぢもく)に
三ヶ夜/出仕(しゆつし)せさせ給ひて筥文(はこぶみ)の説を夜ごとにかへてとらせ
給ひけるを人々めてたがりのゝしかりて絵に書て持せ
たりけるとかや中将はゆゝしき絵書になん侍ける
承元弐年十二月九日/京官除目(つかさめしのぢもく)おこなはれけるに或大納
言/筥(はこ)を第弐の大臣の前にをかれたりけるを光明峯寺(くはうみやうぶじ)入
道殿中納言左大将にて一筥をかせ給ふとてさきの人の置(おき)
たがへられたる硯筥(すゝりはこ)ながら北へをしあけさせ給たりける
人々ほめ奉る事かぎりなかりけるその時御年十六に