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翻刻
大使(たいし)には前ノ中書王の中将にておはしましけるをぞなし
奉られける其外/諸職(しよしき)皆その人を定られける主上/聖(村上の)主
の親王にておはしましけるを主領(しゆりやう)にてわたらせ給ひけり
かゝるむかしのためしも侍る故にや
順徳院の御位の時/賭弓(のりゆみ)をまねばれける左京ノ大夫重
長朝臣六位の青色袍(あをいろのはう)をかりてきて白木の御/椅子(いす)
につきて主上の御まねをぞしける時正(ときまさ)卿いまた五位
にて侍ける関白に成たりけり其外大将以下皆殿上
人をぞなされける重長朝臣御/椅子(いす)につきて御前に
そなえたる菓子(くはし)并鳥のあしなどを取てくいたり
【柱】古今巻三 〇十五終