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しけり彼朗詠のこゝろいと相違なきにや
治承弐年五月晦日内裏にて密々に御作有けり題云
詩境(しきやう)多 ̄シ脩行_一左兵衛ノ督(かみ)成範卿已下参られたりけり御製ノ
落句に豈(アニ)忘(ワスレヤ)一字/勝(マサラントハ)_レ全(マツタキニ)能 ̄ク可(ベシ)_レ愍(アハレム)白巻師かくつくらせ給
たるを承て宮内卿永範卿左大弁俊経卿ともに御/詩(し)
読(トク)にて候けるが感涙をのごひて両人/東台(とうだい)の南/階(かい)を
おりて二/拝(はい)左大弁/舞踏(ぶとう)しけり左大弁は左兵衛督の笏
をぞかりうけらることにゆゝしき面目にぞ
高倉院の風月の御才はこのみ御沙汰も有けり治承弐
年六月十七日延久のふるき跡を尋て中殿にて御作
【柱】古今巻四 〇十二