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翻刻
【柱】古今巻四 〇十七
此句をあやしみて正通おもふこゝろ有てつかうまつれる
にやと申ければさすが心ぼぞくや思ひけん涙をながしけり
さて罷出るまゝに高麗(かうらい)へぞ行にける世をおもひきらむ
にはかくこそ心きよからめといみじくあはれなりかしこ
にて宰相になされにけりとそ後に聞へける東三条院
関白前ノ太政大臣九月十三夜の月に東北院の念仏に
参給へるに夜もうちふけて世の中もしづか?んほどに
齋信(ときのふ)民部卿をめしてこよひたゞにはいかゞやまん朗詠
有なんやと仰られければいとかしこまりてしばし煩(わつら)ふ
けしきなるを人々みゝをそばたてゝいかなる句をか詠し