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紙のなかりけれはなをしをやりて書侍りける
散ぬへきはなをのみこそ尋つれ
思ひもよらすあをやきのいと
其夜の事にや殿上人斎院へ参たりける御用意
なからんことをはかり奉りけるにやさる程に寝殿(しんでん)よ
り打衣(うちき)きたる女房あゆみ出て笙(せうのふへ)をもちて殿上人
に給はせけり雪にて管(くだ)をつくりたるひにて竹を
作たりけり則内裏へもちて参て御覧なさせけれは
ことに叡感(えかん)有て大宮へ奉らせ給ける人々後朝に
斎院へかへりまいりたりけれは酒肴(さけさかな)をそまうけられ
【柱】古今巻五 〇七