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【165】嘉応二年十月九日道/因(いん)法師人々をすゝめて住吉社
にて歌合しけるに後徳大寺左大臣前大納言にておは
しけるが此歌をよみ給ふとて社頭月(しやとうのつき)といふことを
ふりにける松物いはゞとひてまし
むかしもかくや住の江の月
かくなんよみ給けるを判者/俊成(としなり)卿ことに感(かん)しけり
よの人々もほめのゝしりける程に其比彼/家領(いへのりやう)筑(つく)
紫(し)瀬高(せたか)の庄(せう)の年/貢(ぐ)つみたりける船摂津/国(くに)に入
んとしける時悪風にあひて既(すてに)入海せんとしける時
いづくよりか来りけん翁(おきな)壱人出きてこぎなをして
【柱】古今巻五 〇十六