← 前のページ
ページ 369 / 1317
次のページ →
翻刻
にけり【222】西音(さいをん)法師は昔後鳥羽院の西面に平ノ時(とき)
実(さね)とておさなくより候しもの也世かはりて後/嘉禎(かてう)
比五十首の歌をよみて遠所の御所に藤原/友茂(とももち)が
候けるを君きこしめして叡覧(えいらん)ありてみつから十余
首の御/点(てん)を下されける中に
見れはまつ涙なかるゝ水無瀬川
いつより月のひとりすむらん
此歌を殊あはれからせおはしましけりとそさて御自筆
に阿弥陀の三尊を文字にあそはしてくたし給はせける
今に忝き御かたみとてつねにおかみまいらせ侍となん
【柱】古今巻五 〇六十一