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翻刻
【柱】古今巻六 〇八
兼俊(かねとし)殿上に笙吹なきによりて昇殿(せんでん)を免(ゆる)さるべき
よし沙汰有けり先/試(こゝろみ)有ける日きさき笛【蚶気絵(きさきゑ)】を給ひて
ふかせられけるに用心なくして吹出しける程に管中(くわんちう)
に平蛛(ひらくも)の有けるが喉(のと)にのみ入られにけりむせてはつ
きまどひける程に主上/群臣(くんしん)も笑ひ給て膓(はらわた)を
断(たち)けりおほきに鳴呼(をこ)【左ルビ「ナリヨブ」】を表(あらわ)して昇殿(せうでん)のさたも
とゞまりにけりかゝるためしあれば事にをきて
能々用心有べき事也なかにも御物(ごもの)のつねにもふ
かれざらんはまつ小息にて心みるへき也
【247】宇治殿平等院を建立させ給ひて延久元年の