← 前のページ
ページ 408 / 1317
次のページ →
翻刻
【253】永保三年七月十三日主上/殿下(でんか)南殿/巽角(たつみのすみ)御座あり
て蔵人盛長をして御比巴/牧馬(ぼくば)を召よせらる則/錦(にしき)の
袋に入て参たりけり御覧ののち大納言経信卿に引
せられけりきこしめして玄象(けんじやう)といかにと仰られけれは
大納言申されけるは昔前ノ一条院御時信明信義等を
召て此比巴ともをひかせられけるに信明は玄象
信義は牧馬を弾(たん)ず牧馬すぐれて聞ゆ其時取かへ
て玄象(けんじやう)をひかせらるゝに玄象すぐれたり其時の
比巴の勝劣(せうれつ)あらず弾人によりけりと奏せられける
を聞召て玄象をとりいでゝひかせられけるにまことに
【柱】古今巻六 〇十二