← 前のページ
ページ 411 / 1317
次のページ →
翻刻
【柱】古今巻六 〇十三
守義家朝臣 永保(ゑいほう)年中に武衡(たけひら)家衡(いへひら)等を責(せめ)け
るとき義光は京に候てかの合戦の事をつたへきゝ
けりいとまを申て下らんとしけるを御ゆるしなかりけ
れば兵衛尉を辞(じゝ)申て陣につる袋をかけて馳(はせ)下
けり近江国 鏡(かゝみ)の宿につく日花田のひとへかり衣に
あをばかまきて引入烏帽子したる男おくれじと
はせきたるありあやしう思ひて見れば豊原時秋也けり
あれはいかに何しに来りたるぞとけ問ればとかくの事
はいはす只御供仕べしと計ぞいひける義光此度の
下向物さはがしき事侍て馳下也伴ひ給はん事尤本