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四条大納言の家に祇公(しこう)の間夕暮にかの亭(てい)冷泉
万里小路(までのこうぢ)より退出(たいしゆつ)の時/大炊御門(おほいのみかと)高倉辺にてたち
とゞまりてあなおもしろの筝(さう)の音やといひて行も
やらず打かたぶきて面白かりけりそこにある男に
是はきくかといふ更にきかずとこたへければいかにや是
程に面白き筝をばきかぬとて猶/独(ひとり)心をすまして
立たりけり扨家に行つきてやがて胸(むね)をやみ出して
あさましく大事也其うへ物ぐるはしくて西をさしては
しり出んとしければしたゝか成者共六人して取とゝめ
けるに其力のつよき事いふばかりなしたかくおどりあがり