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翻刻
〳〵とくひけり打あそ【書陵部本「わ」】びをとりあはせて只一両口に
やす〳〵とくいてげり其くいやうも普通(ふつう)の儀にあらず
扨酒をすゝむれは日来(ひころ)はすべて一かはらけたにもえ
のまぬ下戸(げこ)なりけるが大なりし大かはらけにて二度
のみてげり今一度とすゝめて又一度のみつゝ此うへは
さらばとて馬助は帰りぬ去程に暁(あかつき)に及(をよん)て父入道又
来ていふやう御帰の後又くるひ候也さりとては今一度
御渡り候て御覧ぜよといふ則随ひて来ぬ実(げに)も其
狂やうおびたゝ敷おそろしかりけり馬助来ていかに
きやう〳〵に人をばすかさせ給ぞ何事も仰らるゝ
【柱】古今巻六 〇二十六