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左近/将曹(しやうさう)時秋/音取(ねとり)を相論(さうろん)のよし奏せられけれは
殿下院に申させ給けり院覚しめしえざるよし仰
有けり殿下左大臣に尋申されければ左府申され
けるは笙事の外に勝劣(せうれつ)有先/例(れい)官(くはん)の上下臈
によらず譜代(ふだい)をえらひ用らるゝ事也もし清方を
用られば笙のためきたなき事也と申されければ殿
下此よしを楽(がく)行事の司に仰られけり是を聞て
中院右大臣の大納言にておはしけるをはしめと
して悦(よろこふ)人々おほかりけりかの右府は時秋が弟子
にておはしける故也
【柱】古今巻六 〇三十二