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翻刻
【柱】古今巻一 〇二十一
出離(しゆつり)すへきもの也もし楽(たのしみ)にほこりなばいかゞと思ひ
候へばひかへて候御ゆるし有ましく候と申させ給ひけり此
そうこの事を聞て此客人は誰にてわたらせ給しぞ
と人に尋ければ春日大明神の御わたりなりと答(こたへ)
てげり扨夢さめぬれば今生のけちゑんもうれしく
来(らい)世のとくだつもたのもしくてなく〳〵本/寺(じ)に帰りて
他事(たじ)なく後世のつとめをはげみてつゐに往生をとげに
けり此事山の恒舜(こうしゆん)が稲荷の利生(りしやう)蒙(かうふり)日吉のさまたけさ
せ給けるためしにすこしもたがはず侍けり
誰と聞侍しやらん名をはわすれにけり其人八幡に参て