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翻刻
妙音天などを安/置(ち)して常(つね)に法花経を転読(てんとく)し
て音楽を供する故にかくは名付たるなり件の額/誂(あつらへ)
申さんが為に建長三年八月十三日/綾小路(あやのこうし)三位入道/行(ゆき)
能(よし)の本へむかはれたりければ禅門日来/所労(しよろう)にて侍
けるが其比ことに大事にて立居る事だにかな
はざりければふしたる所へ請(しやうし)入てねながら対面
せられけり所労の体まことに大事げなりけり
腹ふくれていきどをしきとて物いはるゝも分明
ならざりけるがかくしていはれけるは今日/病床(ひやうしやう)へ
入申てねながら見参する事は其憚侍れども
【柱】古今巻七 〇六