← 前のページ
ページ 488 / 1317
次のページ →
翻刻
【柱】古今巻七 〇七
思ひをなすところに此額のゆへなりと夢想(むさう)のつげ有
此事のかたじけなさに参て事の由を申入侍也とて
掌(たなこゝろ)を合てさり侍りき然るに去八日此病につかれて
ふしたるにあかつきに及て夢に見るやう天人と思(おほ)
しき人額をもちて来りて此額の文字損じたる
なをして給へとてたぶと見れば先年書たりし近江国
の額也げにも文字せう〳〵消たる所あり夢の中
になをして奉りつ天人悦けしきにて帰り給はん
とするが見かへりて今五十日がうちに又額あつらへ奉
べき人有必書給へし一仏浄土の縁(えん)たるべき也とて