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さらにうける事にあらず法深房かたり申されしうへ
三位入道このことをしるしたる状に判を加(くは)へて法深
房のもとへおくりたる状をかき侍也
【292】行成(こうせい)卿いまた殿上人の比殿上にて扇(おふぎ)合と云事
ありけるに人々珠玉をかざり金銀をみがきて我
おとらしといとなみあへりけるかの卿はくろくぬりたる
ほそぼねに黄(き)なるかみはりて楽府(がくふ)の要文(ようもん)を真草
に打まぜてところ〴〵かきていだされたりける御(み)門
御覧ぜられて此扇こそいづれにもすぐれたれとて
御前にとゞめられけるとかや彼卿の孫に帥(そつの)中納言
【柱】古今巻七 〇九