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翻刻
【柱】古今巻七 〇十一
申伝へて侍り【296】陰陽師/吉平(よしひら)《割書:清明子》医師/雅忠(まさたゝ)と酒(さけ)を
のみけるに雅忠/盃(さかつき)をとりてうけてしばしもたれけるを
吉平みて御酒(みき)とくまいり給へ只今ないのふり候はん
するぞといひけり其ことばたがはずやがてふりければ
酒がふときてこぼれにけりゆゝしくぞかねていひ
ける也
【297】九条大/相国(しやうこく)浅位(さんい)の時なにとなく后(きさき)町の井を
立よりて底(そこ)をのぞき給ける程に丞相(せうしやう)のあひ
見へけるうれしくおぼして帰りて鏡(かゝみ)をとりて見
給ければその相(さう)なしいかなることにかとおぼつか