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翻刻
面白所から也東は広隆(くはうりう)寺ときはの森西は前の中書
王のふるき跡小倉山の麓(ふもと)わざと山水をたゝへざれども
自然(しぜん)の勝地也南は大井河/遥(はるか)に流て法輪寺の橋(はし)
なめらか也北は生身二伝の釈尊/清涼(せいれう)寺におはします
眺望(てうまう)よもにすぐれて仏法/流布(るふ)の所也かゝるはこや【藐姑射】
の山をしめ給御事も此院の御時也いづれの年の
春とかややよひ花のさかりに和徳門の御(み)つぼにて
二条前関白大宮大納言兵部卿三位中将など参りて
御/鞠(まり)侍しに見物の人々に交(まじは)りて女共あまた見へ侍る
中に内の御心よせにおぼしめすありけり鞠(まり)は御心に
【柱】古今巻八 〇二十三