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翻刻
【柱】古今巻八 〇二十七
御文をひろげて此暮にかならずと有(ある)下(した)にをといふ
文字(もじ)を只一つ墨ぐろに書てもとのやうにして御使
に給はせてげり御文もとのやうにてたがはぬを御覧
じてむなしくかへりたるよとほひなく思しめすに
を文字ありとかく御思案有けれ共おほしうるかたなか【「り」脱字ヵ】
ければ女房達少々召て此を文字を御尋ありけるに
承明門院に小宰相局にて家隆(かりう)卿の女(ムスメ)のさふらひ
けるが申けるはむかし大二条殿小式部内侍のもとへ
月といふ文字を書てつかは【「さ」脱字ヵ】れたりければさるすき
もの和泉式部がむすめなりければやすく心得て