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月の下にをといふ文字計を書て参らせたりける
其心なるべし月といふ文字はよさりまつへし出よと
心へけり又人のめす御いらへに男はよと申女はをと申
也されは小式部内侍其夜上東門院にさふらひけるが
参りたりければいよ〳〵心まさりしてめでおほしめし
けり是も一定まいり侍なんと申ければ御心よげに
おほしめしてしたまたせ給けり夜もやう〳〵更(ふけ)ぬれ
ど入らせ給はずとのゐ申のきこゆるはうしに成ぬる
にやと御心をいたましむる程に蔵人しのびやかに
此女房参り侍よし奏し申ければうれしく思し
【柱】古今巻八 〇二十八