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翻刻
【柱】古今巻八 〇二十八
めされてやがてめされにけり漢武(かんふ)の李夫人(りふじん)に
あひ玄宗の楊貴妃をえたるためしも是にはまさり
侍らじと御心の内も忝さま〴〵かたらひ給程にあけ
やすき短(みじか)夜なれば暁ちかく成ゆくに此女房身の
ありさまをかきくどきこまかにはあらねど心にまかせ
ぬことのさまを申ければまづかへしつかはさてげり【「つかはさて」、書陵部本「つかはされに」】
御心さし浅からねばやがて三千の列にも召をか
れて九重のうちのすみかをも御はからひ有べき
にてありけるをまめやかになげき申てさやうならば
中〳〵御情にても侍らじ渕瀬(ふちせ)をのがれぬ身とも