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といへりけり貞任くつばみをやすらへしころをふり
むけて
年をへし糸(いと)のみだれのくるしさに
と付たりけり其時義家はげたる箭(や)をさしはつ
して帰にけりさばかりのたゝかひの中にやさし
かりける事かな
【337】同朝臣十二年の合戦(かつせん)の後/宇治(うぢ)殿へ参りて戦の間の
物語申けるを匡房(まさふさ)卿よく〳〵聞て器量(きりやう)はかしこき
武者(むうしや)なれ共猶/軍(いくさ)の道をばしらぬと独(ひとり)ことにいはれ
けるを義家(よしいへ)の郎党(ちうとう)【らうとうヵ】聞てきけやきけ【「聞てきけやきけ」は、書陵部本「聞てけやけき」】ことをの給ふ
【柱】古今巻九 〇五