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翻刻
【柱】古今巻九 〇六
任(たう)壱人ぐして物へ行けり主従(しゆしふ)共に狩装束(かりそうそく)にて
うつぼをぞおへりけるひろき野を過るに狐(きつね)一/疋(ひき)
走(はしり)けり義家うつぼよりかりまたをぬきてきつね
をおひかけけり射(い)ころさんはむざんなりと思て左右
の耳(みゝ)の間をすりさまにしりへ射(い)たりけれは箭は狐
の前の土にたちにけり狐其箭にふせがれてたふ
れてやがて死(し)にけり宗任馬よりおりて狐を引
あげて見るに箭もたゝぬに死たるといひければ義
家みて臆(をく)して死たるもころさじとて射(い)はあてね今
いき帰なん其時はなつべしといひけり則/箭(や)を