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ければ遠景大きにいきどをりやすからぬ事に思ひて
ともすれば大将に番はきはめたるしれものにて候
いかにも猶あしき事しいださんずる者にて候はなち
たてらるまじき也と申ければ弥々をもく成まさりに
けりされ共番は少もいたまずをのこの身はいつかいかに
成べしとても人わろかるべき事はなしとて物ともせ
ざりけりかゝる程に大将康衡を打とて奥(をく)責(せめ)を
思ひ立て兵(つはもの)をそろへらるべき事出来にけり其時
番を召ての給ひけるは汝(なんぢ)をとうにいとまとらすべ
かりしか共此大事を思ひてけふ迄いけて置(をき)たる也身
【柱】古今巻九 〇十一