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かくつかうまつりたりけり凡夫(ぼんふ)のしわざにあらずと叡
感(かん)のあまりに禄(ろく)を給はりけるとなん
【349】此むつるの兵衛ノ尉/懸矢(かけや)をはがすとてとうの羽(は)を求
けるが不足しければ郎等共にもしや持たるとたつね
ければ上六太夫といふ弓の上手聞て此/辺(へん)にとうや
はみ候見よといひければ下人立出てみて只今河より
北の田にはみ候といふを聞て則弓矢を取て出たるに
とう立て南へとびけるを上六矢をはげて左右なくも
射ずいづれかはこがれたるといひければしりに飛をこ
がれたるといふを聞てなをにいそかずはるかに遠
【柱】古今巻九 〇十六