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翻刻
【柱】古今巻九 〇十六
く成て河の南の岸の上/飛(とふ)ほどになりにける時よく
引てはなちたるにあやまたず射おとしてげりむつる
感興(かんけう)のあまり不審(ふしん)をいたして問けるはなど近(ちか)かり
つるをば射ざりつるぞはるかにはとをくなしては射る
ぞ心へずと尋けれは其事に候近かりつるをいおと
したらば川に落(をち)て其はねぬれ侍りなんむかいの
地に付て射おとしたればこそかくはねはそんぜぬと
ぞいひける心にまかせたる程誠にゆゝしかりける
上手なり
【350】同人のもとに又/賀次(かじ)新太郎といふ弓の上手有ける