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翻刻
【柱】古今巻十 〇三
程にかならず勝負すべきよし仰下されける時兼
弘をひてげり敦延がかちの袖をとりて引ほころ
ばかしたりけれ共敦延勝にけり兼弘はじめて負(まけ)
にけり大かたのりやう上下目をおどろかしけり院殊
に御感有て両人共にめされけれ共兼弘あとをくら
みて失にけり敦延に方人(かたふど)纏頭(てんどう)せざりければ院し
きりに方人をめされけれ共参者なかりけり右
方の奉行の将にて大炊(おふいの)御門右大臣の中将にておは
しけるぞ女郎花(おみなめし)の織(をり)ひとへをなまじゐに打かけ
られける敦延其禄を鞭(むち)にかけて肩(かた)にはかけざり