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翻刻
【362】播磨の府生/貞弘(さだひろ)が家ちかく陰/陽師(ようし)ありけり馬を
まうけたりけるを貞弘をよびてのり試(こゝろむ)へきよし
いひければ貞弘奇/怪(くはい)に思ひながら行て乗てげり
打まはしてやがて乗ながら家へ帰にけり陰陽師
こはいかにとて馬をこひければさもあらず汝程の
者が貞弘をよびて庭乗せさせてみるべき事かは
馬をとらせんと思へばこそのせつらめとてやがて
領じてげれば力及ばでぞ有ける
【363】後白河院の御時鎌倉の前の右大将御馬を百疋参らせ
たりける下野の敦近(あつちか)召次(めしつき)所に候けるをめして乗
【上欄書入れ】7
【柱】古今巻十 〇六