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翻刻
【柱】古今巻十 〇六
られけるに冬の事なりければいと寒かりけるに
敦近はだにかたびら計を着て参りたりければ寒
げに見へけるが御馬のかずつかうまつりにければ
汗(あせ)くみにけり兼而用意したるほどいみじく見へ
けり叡感(えいかん)ありて御馬一疋えりて給べきよし仰られ
ければ承りける時のりたりける御馬をさうなく申
給にけり乗はてゝ後中門に候けるに宿衣(しゆくい)一領たま
はせければ肩(かた)にかけて出けりゆゝ敷ぞ見へけり
【364】武蔵の国住人つゞきの平太/経家(つねいへ)は高名の馬乗馬/飼(かい)
なりけり平家の郎等なりければ鎌倉右大将めし